免疫について 7　- 異物を排除するしくみ 白血球の働き -

「免疫について 6　- 異物を排除するしくみ 胸腺の働き-」から続いています。

 

③免疫担当細胞のプロフィール
免疫軍団の中心は白血球です。
骨髄(骨の中心部の空洞にある造血臓器)で作られた幹細胞が、
種々の白血球や赤血球・血小板に分化します。
白血球の仲間は大きく分けてリンパ球系と骨髄系に分かれ更に
細かく分類すると以下の流れに分かれます。
代表的な白血球の働きを紹介します。

1.　好中球・マクロファージ
いずれも異物を食べて処理することが主な仕事です。
マクロファージはこの他に、異物をTリンパ球に知らせる伝達役
という大切な仕事もします。

2　.Tリンパ球
免疫をコントロールする免疫軍団の司令官。
免疫を活発に働かせるヘルパーT、抑えるサプレッサーT
異物の細胞を破壊する殺し屋キラーT細胞など多彩なT細胞が
存在します。

3.　Bリンパ球
異物を排除する強力な武器である抗体をつくるリンパ球。
他に、単球、NK細胞などの仲間があります。

これらを含め、免疫に関連する細胞軍団の仲間が数多く
存在しています。

骨髄→幹細胞→リンパ球系→(パイエル板　扁桃　脾臓　虫垂)→Bリンパ球　抗体産生

  　　　  →胸腺　Tリンパ球　主として体内に侵入した異物排除
　　　　　　→皮膚　Tリンパ球　皮膚での異物排除
　　　　　　→腸管　Tリンパ球　s-IgA( 分泌型IgA)の産生をコントロール　
           　　　　　　　  腸管の吸収・排除のコントロール
　　　　　　　　　　　　　　　  腸管の自己変異細胞の処理　
　　　　　　→肝臓　Tリンパ球　自己変異細胞の処理
　　　　　　　　　　　　　　　　初期の異物排除

　　　　　　→肝臓　NK細胞　　   ウィルス感染細胞の処理
　　　　　　　腸管　　　　　　　異形細胞の処理
　　　　　　　　　　　　　　　　自己変異細胞の処理