漢方薬の驚異 第73回 加味逍遥散(かみしょうようさん) - 更年期障害に -

 

今回は、逍遥散(しょうようさん)の加減法である
加味逍遥散(かみしょうようさん)のお話です。

構成生薬は、

逍遥散(しょうようさん)の「柴胡・当帰・芍薬・白じゅつ・
茯りょう・薄荷・生姜・甘草」に「牡丹皮と山梔子」が加わった処方。

牡丹皮と山梔子はともに清熱薬に分類されていて、熱証に用いられて
います。

この処方は、主に更年期障害の方によく使用されています。

我が国の女性の平均50歳から51歳で閉経を迎え、この前後に
更年期症状を訴える人が多くなります。
そのうち、20~30%の人が日常生活に何らかの障害をきたします。

急性症状としては、エストロゲンレベルの低下により脳の視床下部
に影響。
内分泌系、自律神経系、免疫系を介した多彩な症状が現れます。
このような症状が慢性化し、骨、脂質、血管、脳の機能代謝変化も
現れます。

加味逍遥散は、熱証を伴った、顔がほてる、イライラ、怒りっぽい、
痙攣性便秘や膀胱神経症にも有効です。
また月経前期症候群にも利用されています。

イライラ、怒りっぽい方に喜ばれる処方です。
もちろん女性だけでなく、男性でもこの処方がよく奏効する場合が
あります。

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