漢方薬の驚異 第41回 猪苓湯(ちょれいとう)

前回の浮腫をとる代表的な漢方薬に五苓散(ごれいさん)に
続いて、今回は猪苓湯(ちょれいとう)のお話です。
もともと下痢を止める為の処方でしたが、現在では
膀胱炎によく利用されています。

構成生薬は、
猪苓(ちょれい)、沢瀉(たくしゃ)、茯苓(ぶくりょう)、
滑石(かっせき)、阿膠(あきょう)

主に利用できる症状としては、
1.熱が出て、汗が出て、熱証強く脱水症状の時
2.膀胱炎
3.麻疹の下痢
4.前立腺肥大で尿の出が悪い時

などに応用できます。

五苓散と猪苓湯の大きな違いを見てみると
猪苓(ちょれい)、沢瀉(たくしゃ)、茯苓(ぶくりょう)が
同じで
五苓散には、白朮(びゃくじゅつ)・桂枝(けいし)が
入っている。
そこで、悪寒・風寒の際に利用できます。

猪苓湯には、滑石(かっせき)・ 阿膠(あきょう)が
入っている。
これは、熱証が強くて脱水症状のある時に使用します。
又、麻疹の下痢の際です。
発疹が一番出る中期に、発熱してお腹の回盲部に圧痛や
下痢する時に応用します。
炎症の際に利用できるという事です。

この様に構成生薬から考えると、よく似た処方も病態に
合わせて効果的に利用しやすくなります。

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