漢方薬の驚異 第48回 炎症の程度による使い分け
少し春らしい陽射しもある今日この頃です。
三寒四温で、春に近づいているのでしょう。
まだまだ寒くなる日もありますので、体調に気をつけてお過ごし下さい。
前回は、麻黄(まおう)と石膏(せっこう)の入っている漢方処方は
血管の透過性亢進による浮腫に使用する事をお話しました。
では、どのように処方を使い分けると良いかのお話をします。
まず、炎症の弱い時は、
●麻杏よく甘湯(まきょうよくかんとう)
麻黄(まおう)、杏仁(きょうにん)、ヨクイニン(よくいにん)、甘草(かんぞう)
この中には石膏(せっこう)が入っていませんが、ヨクイニン(よくいにん)
で炎症性の浮腫に対応します。
ヨクイニン(よくいにん)は、ハトムギで炎症、利水の効能があります。
次に、炎症が強い時は下の処方を使います。
●麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)
の漢方薬の構成生薬は、
麻黄(まおう)、杏仁(きょうにん)、甘草(かんぞう)、石膏(せっこう)
●越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)
の漢方薬の構成生薬は、
麻黄(まおう)、石膏(せっこう)、甘草(かんぞう)、大棗(たいそう)、
生姜(しょうきょう)、白朮(びゃくじゅつ)
また、炎症性浮腫で利水効果を強めたい時は、
●小青龍湯加杏仁石膏が良いでしょう。
最近多い水毒体質の湿に炎症が加わったタイプは、この処方の
適応患者がとても多いように思います。
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