漢方薬の驚異 第81回 臓腑の中寒 その3

今回も、臓腑の中寒3です。
臓腑の中寒とは食べ物、飲み物で胃袋が直接冷やされ
足が冷えて、冷えた血がお腹にもどり、内部冷却した
状態です。

代表処方の人参湯、真武湯の次に紹介するのは、
大建中湯(だいけんちゅうとう)です。
現在の漢方薬エキス売上ランキングでも、
トップクラスの処方です。
外科の手術後に、イレウス予防に使われているようです。
しかし、体の寒熱を無視して使用する今のメーカー主導の
使い方に疑問が残ります。

大建中湯(だいけんちゅうとう)

●構成生薬
蜀椒(しょくしょう)、乾姜、人参、膠飴(こうい)

現代の薬理効果としては、抗菌作用、回虫の駆除などの
作用があります。

乾姜と蜀椒でお腹を温めて、寒邪を除きます。
蜀椒は、山椒の果実で、あのピリピリした辛さが
お腹を温めます。
蜀椒を配合すると、他の温化寒飲の効能を高めると
言われています。

蜀椒は、回虫を麻痺させて腸管の痙攣を抑えます。
膠飴(こうい)は飴で、蜀椒のピリピリ感を抑えて
服用しやすくしてくれます。

腹痛、蠕動亢進、痙攣性の痛み、などの
胃痙攣や胆石症、尿管結石、回虫症などに応用されます。

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