漢方薬の驚異 第18回 四君子湯(しくんしとう)

(ニンジン)

 

補気剤の代表的処方は、四君子湯(しくんしとう)です。

人参(にんじん)・白朮(びゃくじゅつ)・茯苓(ぶくりょう)
甘草(かんぞう)四つの生薬が配合されていて主薬が人参であることを、前回お話しました。

今回は、その構成生薬 人参についてお話します。

 

漢方薬の王者、人参。

含有成分、薬理作用などの和漢薬研究の中で最も多い、約2,000編
近い論文が発表されています。

主な薬理効果は、

1.元気を補う
2.同化作用(栄養素を体の血や肉にして行く作用)をよくする
3.体内の水分を保ち、口渇をふせぐ
4.精神の安定
5.強壮

人参だけの処方で、独参湯という漢方処方もあります。

有効成分のなかには、

ギンセノサイドRb群・・・・中枢抑制作用

ギンセノサイドRg群・・・・中枢興奮作用

といったまったく抑制と興奮といった作用の逆の働きをする成分も
含まれています。

その他、サポニン分画には、抗疲労作用、性腺発育促進作用、
血糖降下作用、造血作用など多種にわたります。

人間の持っている免疫能を増強させ、生体の外的・内的ストレス、
老化によって失われる調和を回復させます。

つまり、人体のホメオスタシス(恒常性、平衡性)を保たせる薬物
といえます。

漢方薬の成分には、まったく逆の作用の成分が入っている事が
良くあります。

これも、生体の調整、平衡性に作用していると思われます。

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